みなさん普段絵本の読み聞かせはどのようにやっていますか?
一般的に「読み聞かせ」と聞くと親が子どもを膝の上に座らせて静かに絵本を読んであげる姿を
イメージする方が多いと思います。
かこパパ家も最初は同じように子どもを膝の上に載せて読み聞かせをしてました。
しかし、アメリカでは絵本を読み聞かせする際にただストーリーを追うのではなく、
絵本を通じ子どもと対話をしながら絵本を読むことで、子どもの考える力を同時に引き出す
「読み聞かせ」をしているそうです。
この手法は「ダイアロジック・リーディング」という手法と呼ばれており
子どもの「見る力」「聞く力」「知識・語彙」「考える力」「伝える力」の5つの力を
伸ばすことができます。
普段の「読み聞かせ」で子どもの能力を伸ばす!
今回はそんなダイアロジックリーディングの方法について解説していきます。
絵本の読み聞かせだけで子どもの能力を伸ばせるってすごい!
ダイアロジックリーディングとは
ダイアロジック・リーディングとはニューヨーク州立大学の研究チームが開発し提唱した
読み聞かせの方法です。
この手法で読み聞かせを行うと「見る力」「聞く力」「知識・語彙」「考える力」「伝える力」の5つの力を伸ばすことができます。
また、このダイアロジック・リーディングのメリットは上記能力を効率的に伸ばすだけではなく、下記のような効果も期待できます。
上記のようにダイアロジックリーディングには素晴らしい効果があります
そして何より必要なのは絵本だけで、高い教材を購入する必要はありません。
やり方さえ覚えてしまえば今日から家で実践することができます。
ダイアロジックリーディングのやり方
ダイアロジック・リーディングで大切なのは絵本を通じたコミュニケーションの方法!
これから具体的なやり方について説明します。
絵本を通じた子どもとの対話方法
ダイアロジックリーディングで大事なのは絵本を通じて行う子どもとの対話です。
具体的には「PEER」と呼ばれる順序に沿って読み聞かせを行います。
PEERとはPrompt:促進、Evaludate:評価、Expand:拡張、Repeat:反復の頭文字をとった言葉です。
子どもに読み聞かせを行う際にそれぞれの項目を意識して行うことで、
子供の考える力を養うことができます。順番に解説してきますね。
1.Prompt: 促進
まずはPrompt:促進についてです。
絵本の読み聞かせをする際に、本の内容について子どもに質問して、
子どもからの発言を引き出してあげます。
例えばこんな感じ、
「この果物の名前はなんていうのかな?」
「この色は何色かな?」
このように絵本の読み聞かせをしながら、子どもに色々質問します。
2.Evaluate: 評価
次にEvaluate:評価です、絵本の内容について質問をした際に、
子どもから出た発言に対して相づちをうったり、褒めて上げてください。
例えば、バナナが描いてある絵本を読んでいるとき、「この果物は何?」と子どもに質問して、「バナナ」と子どもが答えたとします。
すごいね、よくわかったね。バナナだね!
このように子どもから出てきた発言を褒めてあげてください
ここで大事なのは決して「否定」しないこと、子どもが間違いを恐れないように出てきた発言を褒めてあげてください。
3.Expand: 拡張
Expand:拡張では子どもから出てきた発言に情報を足してくりかえしてあげます。
例えば、子どもから出てきた発言に質問を重ねたり、話題を広げるイメージです。
例えば、上記のように子どもが「バナナ」と答えたら情報量を増やして話題を広げます。
そうだね、この前一緒に食べた黄色いバナナだね。
他にも果物はあるかな?
このように話題を広げてあげることで、一つの話題から様々な情報を子どもに教えて上げることができます。
4.Repeat: 反復
最後はRepeat:反復です。
ここでは子どもの理解を促すために、
大事な単語を繰り返し読んだり、話しを要約して記憶に残るように促してあげます
ここまでの流れをまとめるとこんなイメージです。
ダイアロジック・リーディングでは一回の対話でこの「PEER」を一巡することを意識して読み聞かせを行います。
研究では、初見の本の場合1回目は通し読みを行い、2回目以降に「PEER」の対話を1ページにつき1回行うことが推奨されていますが、無理にこのやり方を守る必要はありません。
大事なのはこのPEERを意識しながら、絵本を通じて子どもとの対話を楽しむこと!
くり返していくうちに、子どもは「絵本を読むとパパ・ママと色々なお話ができる!」
という感覚を持つようになります。
「はらぺこあおむし」の読み聞かせをイメージした実例
はらぺこあおむしは、ダイアロジックリーディングで提唱されている、
絵を見て答えを導き出す問いや、子どもに考えさせる質問をたくさんすることができる絵本です。
たとえば、最初のたまごのが描かれているページでは「たまごはどこ?」
食べ物が描かれているのページでは「これは何?」
などと子どもに問いかけることで子どもの語彙力を増やすことができます。
PEERの促進の部分ってことだね
他にも子どもの発言に対してコメントをすることも大切です。
たとえば、フルーツが描かれているページでは「このなし、スーパーで売っているものと形が違うね?」とか「ぶどう食べたことないね」などコメントしながら読み進めることで、子ども自身が自分で考えながら読み進めることができます。
具体的な会話のやり取りはこんな感じ
かこぱぱ:「これは何かな」(子どもへ会話の促進)
こども :「ぶどう」
かこぱぱ:「そうだね、ぶどうだね」(子どもの答えの反復)
「紫色のぶどうだね」(言葉の拡張)
このような感じで、絵本に描かれている様々な物に対して質問して、
子どもに考えてもらうことで、考える習慣を自然と定着させることができます。
大事なのは答えが合っているかではなく、子どもが自分で考える力を育ててあげることが大切です。
読み聞かせにおすすめの絵本
ここでは読み聞かせにおすすめの絵本を紹介します
いないいないばあ
いない、いない、ばあ。にゃあにゃが、くまちゃんが、ほらね、いない、いない……。
赤ちゃんはみると、ついつい「いないいないばあ」としたくなるのはなぜでしょう?きっと、いないいないと顔を隠して、ばあと手を広げた瞬間に見せるあの笑顔のせいでしょう。あの喜ぶ顔がみたいから「いないないばあ」思わずしてしまう。
この作品は、松谷みよ子さんの代表作品ともいえる、1967年初版の大ロングセラーです。ファーストブックとよばれるものは、色や言葉のリズムが大切です。お母さんが、赤ちゃんに繰り返し、「にゃあにゃあが、くまちゃんが、ほらね、いないないばあ」と何度も言葉がけができるのも魅力の一つだと思います。お母さんになった方へ、そして、お母さんになる方へおすすめの一冊です。
内容紹介(絵本ナビ)
いろいろごはん
「ほかほか ごはん ふっくら ごはん なにに なるかな いろいろ ごはん」
ほかほか、まっしろなごはんたちが、ことばのリズムにのって、いろんな料理に変身します。
おにぎり、のりまき、おちゃづけ、ぞうすい……。
ごはんひとつぶひとつぶや、具の照りまで、紙だけで再現した美しい貼り絵イラストは、大人も子どもも思わずおなかがへってしまうことうけあい!
大好きなごはんのことを、いろいろおしゃべりしながら楽しんでほしい、“おいしい”絵本です。
内容紹介(絵本ナビ)
たまごのあかちゃん
「たまごのなかでかくれんぼしている あかちゃんはだあれ? でておいでよ」と呼びかけると、卵の中から次々と赤ちゃんが出てきます。リズミカルな文と、ユーモラスな絵が楽しめます。
内容紹介(絵本ナビ)
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絵本の対象年齢は1~7歳までで、子どもの年齢に合った本を届けてくれます。
こちらの記事で紹介しています。
まとめ
今回は絵本を読み聞かせを通じ子どもの「見る力」「聞く力」「知識・語彙」「考える力」「伝える力」を伸ばす方法についてご紹介しました。
子どもは無限の想像力を持っているので、ぜひ絵本の読み聞かせの際はPEERのサイクルを意識しながら子どもとの対話を広げ、親子のコミュニケーションを深めていってくださいね♪
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